欧州
- United Visual Artists (UVA) — 2003年ロンドン創設
- Matt Clark が中心となり設立。最初のクライアントが Massive Attack で、2003 年のワールドツアー以降、複数回にわたり舞台演出を担当。パーティーのような "一瞬の強度" ではなく、長時間露出される展示に向く理性的な光の作家。
- Nonotak Studio — 2011年パリ
- Noemi Schipfer(仏日系、1988生)と Takami Nakamoto(日本人、1988生、元建築家)のデュオ。公営住宅ロビーの壁画委嘱を機に結成。Tate Modern、Sónar、MUTEK で発表してきた光と音のイマーシブ空間。建築背景が効いていて "空間の設計" として読める。
- Joanie Lemercier / AntiVJ — 2008年仏
- 2008 年、Yannick Jacquet、Romain Tardy、Olivier Ratsi らと共同で AntiVJ を立ち上げ。光のプロジェクションと幾何学映像を組み合わせたミニマルな作品で、2010年代のマッピング文化の一翼を担った。現在は環境問題にコミットする作品にシフト。
- Quayola(Davide Quayola)— 在ロンドン(伊出身、1982生)
- 19歳でロンドン移住、2005年 University of London 卒。古典絵画・彫刻・建築を CNC ロボットなどで再解釈するタイプの作家。2013 年、Memo Akten との共作 "Forms" で Prix Ars Electronica Golden Nica 受賞。
- Robert Henke / Monolake — 1969年独生、ベルリン拠点
- 1995 年に Gerhard Behles とデュオで Monolake を開始(1999年以降ソロ)。Ableton Live の共同開発者でもあり、技術者としての地力が作品の解像度に直結している。ベルリンクラブ文化のアイコン。
- Alva Noto / Carsten Nicolai — 1965年東独生
- 1996 年に Raster-Noton の前身レーベルを Olaf Bender、Frank Bretschneider と設立。グリッチ・サイン波・精密ミニマリズム。Ryuichi Sakamoto との長年の AV 共作でも知られる(2015 坂本教授が坂本龍一+アルヴァ・ノト+池田亮司として NHK 交響楽団と共演)。
日本
- Rhizomatiks / Daito Manabe — 2006年東京
- 1976 年生、東京理科大(数学)+ IAMAS 修了。2006 年 Rhizomatiks 設立、後に石橋素と Rhizomatiks Research 共同主宰。Perfume のライブ演出、Björk "Reincarnation" MV、Squarepusher、リオ五輪閉会式での Tokyo プレゼン AR 演出などを手がける。商業的案件と作家活動の両立で、日本 AV 文化の実質的な旗手。
- Ryoji Ikeda — パリ拠点
- 1990 年代初頭、東京の Spiral Gallery で AV プロデュースを開始。1993 年 Dumb Type に参加。"+/-"(1996)、"dataplex"(2005)、"test pattern"(2008) など、サイン波・白黒・データ可視化を極限まで研ぎ澄ました作風。2014 年 Prix Ars Electronica Collide@CERN を受賞し、粒子物理学の現場でも滞在制作。
- Ryoichi Kurokawa — 1978年大阪生、ベルリン拠点
- 音と映像を「時間の彫刻」として構築する作風。2010 年、アルバム / 映像作品 "rheo: 5 horizons" で Prix Ars Electronica Golden Nica 受賞。日本人の AV アーティストで Golden Nica は快挙で、以降国際的な存在感が増した。
- WOW inc. — 1997年仙台
- 1997 年創立のデザインスタジオ。東京/仙台/ロンドン拠点。CG、UI/UX、インスタ、建築を横断する "Visual Design Studio" として、広告・美術館・空間演出まで幅広く手がける。スタジオ規模で動ける日本の数少ない一角。
- 宇川直宏 / DOMMUNE — 2010年東京
- 1968 年生。90 年代から西麻布 MANIAC LOVE 系列クラブでレジデント VJ として活動し、2010 年に日本初の USTREAM ライブ配信スタジオ DOMMUNE を開局。DJ/VJ/トークを同時にインターネット上で展開する構造は、その後の配信文化を一歩先取りしていた。
北米
- Refik Anadol — 1985年トルコ生、LA 拠点
- UCLA Media Arts MFA 修了、2014 年 Refik Anadol Studio を LA に設立。データ可視化と機械学習を使った大規模インスタを主戦場にしている。Microsoft、Google AMI、NASA/JPL といったテック/研究機関と協働する規模で、2020 年代 AI × AV の代表的な名前。
- Martin Messier — モントリオール拠点
- "Sewing Machine Orchestra" が代表作。ヴィンテージ Singer ミシン12台を Max/MSP + Ableton Live で制御し、音と光の両方を合奏する。Ars Electronica 等で受賞。制作会社 "14 lieux" を主宰。
作品に触れるには
一番手っ取り早いのは、各アーティストの公式サイト/Vimeo を辿ること。UVA(uva.co.uk)、Nonotak(nonotak.com)、Ryoji Ikeda(ryojiikeda.com)、Refik Anadol Studio(refikanadol.com)、Rhizomatiks(rhizomatiks.com)いずれも自社で高品質な映像を公開しています。Vimeo のアーティストページを「お気に入り」に入れておくだけで、数年単位で流し見ができます。
リアルで観る場合は、後述の「VJ が観られる主要フェスティバル」記事で各フェスの開催時期と場所をまとめています。名前を覚えてからフェスで観ると、解像度がまったく違います。